風俗嬢の原点"巫女さん"

　巫女の歴史は古く、その原型は奈良時代、平安時代にまで遡ってしまう。神社で巫女さんを雇うようになった訳は、天皇が中国の采女制度のまねをして、『天皇は美女ばかりにかこまれて、羨ましいなあ』と宮司さんが思ったことがきっかけらしい。
室町時代はまだまだ神とか仏さんが今以上に崇められている時代で、宮司さんやお寺の住職さんはかなりの力（権力）をもっていた。武力をもっていた宗教すらある。

ちなみに現在でも１０００万を越えるようなスポーツカーを乗り回し、クラブで豪遊する坊さんもいるらしい。 （それって、どうなん？って疑問思うのはオイラだけか？？）

　さて宮司さんが巫女さんの募集をかけると、村々の美女が集まったようで、しかも村一番の実力者の娘が多かったようだ。
宮司さんは男、側には美人ばかりとなると、神様も怒ってしまうような事が起きてしまう。そして宮司さんはお気に入りの女の子に贅沢をさせてしまう。
　お互いに良い気分（気持ち）になる訳だが、巫女さんは定年になるとサヨナラってことになる。また男（宮司）も次に入ってきた巫女さんに気持ちが移っていく・・・。
巫女を定年になった女性は普通は家に帰るわけだが、草木生い茂る田舎には帰りたくないし、贅沢もしたい・・・・。
　そこで見よう見真似で覚えた祈祷を神社やお寺近くへ行って、お金を取ったり、ときには男性の性的な求め（当然金銭が絡むことが多い）に応じたりした。これが風俗嬢の始まりらしい。

こうした女性が神社、お寺近くに固まって住むようになって、その場所を岡場所と呼ぶ様になった。

岡場所は『大江戸風俗』をご参考下さい。


巫女さんってなぜに綺麗に見えてそそるのか・・。
■挿絵■葦渡真仁さん：WEB　『真仁の歴史イラスト置き場』

ある時、修行で山中を旅していた巫女さんと山伏が出会った。お互い話相手もいない一人旅だったせいか、話がはずんだ。そうこうする内に、お互い神に仕える身でありながらやはり男と女、愛欲に負けてコトにおよんでしまう。

さて、コトが住んだ後、山伏は水垢離（みずごり）をしつつ、「魔界の所為か、このような悪縁にあって不覚をとった」と反省しきり。
一方の巫女さんは、同じく水垢離をしつつ、「また、同じような目にあわせてください」と祈ったとか。（「沙石集」「拾遺」58、「女犯」石田瑞麿P174より）

昔の女性は大和撫子、なんてのは後世の作り事であって、実は戦国時代などの中世の女性は性に対しても結構開放的だったりしたのですね。