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『Sharpe’s Homepage』では英国のテレビドラマ『炎の英雄シャープ』の各エピソードの簡単なあらすじ、主な出演俳優を紹介しています。
さらにシャープが生きた時代がどんな時代だったのか、戦争がどんなものだったのかも出来るだけ分かるように説明や参考となるリンクもそれぞれのページに貼っています。
ナポレオン戦争を扱ったリアルタイムシュミレーションゲーム『コサックスⅡ』の紹介と攻略法も掲載しています。
TVドラマ『炎の英雄 シャープ』について
テレビドラマ『炎の英雄 シャープ』はショーン・ビーン演じる”イギリス軍兵士リチャード・シャープ”がナポレオン戦争でライフル部隊を率いて活躍するイギリスのIndependent Television(Itv) にて1993年から1997年まで放送されたテレビドラマです。シーズン1は全14話で、現在ではインドを舞台にしたシーズン2(2006年 -)が始まっているようです。
ちなみにこのドラマの撮影は主にトルコ、ウクライナで行われたそうです。
外国の歴史モノで取っ付き難いという先入観を持ってしまうかも知れませんが、結構、時代考証もしっかりしたドラマで、『暴れん坊将軍』や『桃太郎侍』より面白く、リアリティのある作品と思って頂ければ良いかと思います(笑)
時間は1話、100分近くあり見応え充分です。
主役のショーン・ビーンについては『選ばれし者達:ショーン・ビーン』をご覧下さい。
準主役のダラフ・オマリーについては『選ばれし者達:ダラフ・オマリー』をご覧下さい。
シャープの生きた時代
『炎の英雄シャープ』の1話から14話まではは1809年から1815年のヨーロッパが舞台になっています。
このときのヨーロッパは戦争状態で、有名なフランス皇帝ナポレオンやイギリス軍のウェリントン将軍(後元帥)が活躍していました。
TVドラマ『炎の英雄シャープ』ではイギリス軍がポルトガルよりフランス領のスペインへ侵攻していくところからはじまります。
当時の通貨
このドラマの中で、イギリスの兵士の給料が○○シリングとか○ペンスなどの貨幣単位が出てきます。
それについて、詳しくはこちらを参照下さい。⇒ 金本位制(通貨の話)
ちなみにドラマの中で「8シリングのお金で家族を養うのがやっと」と言う台詞が出てくるので、当時のイギリスでは10シリングぐらいの日給でまぁ普通の生活が出来るといった状況だったのかと思います。ちなみにシャープは14話『ワーテルロー』で中佐に昇進し、日給が1ポンド3シリング10ペンスでこれはかなりの庶民からするとかなり高額であったようだ。
もう一つ、ギニーという通貨も『炎の英雄シャープ』ではよく使われる。1ギニーは1ポンド1ペンスで、当時ギニー金貨は主に上流階級で使われていたとのことです
当時の戦争
相手の顔が見えるぐらいの位置から敵味方が一斉に射撃をする….
今の戦争じゃそんなことはあり得ないが、シャープの時代ではこれが当たり前であった。なぜかといえば、銃の威力、命中精度が低かったため。だから右の写真のような距離で射撃しあっても、一気に全滅することもなかったのだ。
そしてお互いが射撃をしあった後、どちらかが接近戦をしかける。この当時のマスケット(銃)には銃剣がついており、これで相手を突き刺す。
兵の多くはマスケットを手にした歩兵であるが、騎兵部隊、砲兵部隊も存在。
ちなみに日本の戦国時代と違って、騎兵部隊は騎兵、砲兵部隊は砲兵で構成されていて、ナポレオンは騎兵部隊、砲兵部隊の使い方が上手だったらしい。
日本の戦国時代については⇒『戦国時代の合戦事情』
ところで主人公シャープはライフル部隊にいるのだが、彼らが用いていたのはベーカーライフルというもの。マスケットに比べると命中率が高いが、接近戦に弱く銃身内に溝があるため、玉込めも面倒だったようだ。
当時ライフル部隊は主流ではなかったが、フランス軍との戦いでは活躍したようである。
Over the hill and far away
この歌はドラマのエンディングに流れ、選らばれし者の一人、ハグマンことジョン・タムズ(John Tams)が歌っています。
この歌の歌詞にはいくつかバージョン?があって、上の動画はそれらを集めたものです。英語の歌詞も記載されてます。シブいですよぉ。出世も金次第
『炎の英雄シャープ』の中でシャープよりも若い将校が多く登場する。この時代のイギリスの軍隊では、少尉以上の将校には貴族がなることがほとんどで、しかも多くはお金でその階級を買うのが一般的であったようだ。
シャープのように兵卒から将校に出世するのはかなり稀で、ドラマの中で無能な貴族将校に差別的な扱いを受けるシーンが多く出てきます。
戦争の裏
当時に限ったことではないが、戦争では必ず多くの民衆が犠牲になる。ナポレオン率いるフランス軍の蛮行はゴヤの絵画からも分かるのだが、その他の軍隊も酷いものだった。
イギリス軍兵士も例外ではない。
『当時の通貨』でイギリス軍の兵士の日給が1シリングと書いたが、ここから雑費等など引かれてそれ以下の日給になる。現在で例えれば、日給2,3千円程度って金額ぐらいか?そんな日当で戦争に行くわけだから、将校達も戦地での兵士の略奪をある程度認めていた。兵士の方も日当より略奪をあてにしてたんじゃないかな?